2008 Fiscal Year Annual Research Report
米国ニューヨーク市学区教育委員会制度改革における「2009年問題」の調査研究
Project/Area Number |
20530711
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坪井 由実 Hokkaido University, 大学院・教育学研究院, 教授 (50115664)
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Keywords | 教育委員会制度改革 / 分散統合型リーダーシップ / 学校委員会 / 教育長 / アメリカ教育改革 |
Research Abstract |
(1)ニューヨーク私立大学のヴィテリッチ教授らによる「学校ガバナンスに関する最終報告書」(2008年9月4日)を入手し、新しいニューヨーク市教育委員会制度改革提言の特徴について分析した。現在の市長による教育行政への介入はあまりにも強すぎるとし、32の地域教育行政区に教育自治を部分的に回復するとともに、各学校での教職員のリーダーシップに期待を表明している。 (2)2009年1月18日より28目までニューヨーク市を訪問し、面接調査を実施した。主な面接対象者は、上記の委員会メンバーのヴィテリッチ教授のほか、クララ・ハンプヒル(ニューヨーク市学区の優れた小・中・高等学校に関する三部作の著者)、キム・スイート(ニューヨーク市子どもの弁護団委員長)。この委員会を組織した公選のオンブズパーソンであるB・ゴットバムの事務所のシニア政策研究員T・ハント、クライン教育長サイドで現行の市長介入を維持する案をまとめている教育長部局のクリストファー・サーフ、分散型リーダーシップにより学校改善をすすめている第50小学校のレベッカ・ミッチェル校長などである。市長介入に対する厳しい批判のなかで、各学校に教職員を中心にして学校リーダーシップ・ティームを組織し学校改善に取り組んでいることが明らかになってきた。
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Research Products
(1 results)