2010 Fiscal Year Annual Research Report
米国における公共管理システムの転換と学校指導者養成システムの変容
Project/Area Number |
20530714
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大桃 敏行 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10201386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛渡 淳 仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (30151856)
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Keywords | 学校指導者 / 公共管理システム / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
1.最終年度の今年度は、一昨年度のマサチューセッツ州での訪問調査、昨年度のカリフォルニア州での訪問調査の結果の検討、これまでの収集資料の分析、そしてインターネットなどによる追加資料の収集と分析などを進めた。 これにより、(1)成果に力点を置く公共管理システムへの転換は、学校指導者にもそれに対応できる資質を求めるものでもあること、(2)この資質形成の要請は大学に対する養成プログラムの改革とともに、より実践に近いオルタナティブ・プログラムでの養成を促していること、(3)この養成システムの変容自体が参入規制の緩和と供給主体の多様化、供給主体間の競争、成果の重視という今日のガバナンス改革の一側面を表すものとして理解できること、(4)大学での養成プログラムの見直しが求められるなかで、カリフォルニア大学バークレー校では実践的で改革志向のプログラム開発が行われ実践されてきたこと、(5)カリフォルニア州学校管理職協会は専門職基準に基づく実践的なオルタナティブ・プログラムを提供してきており、それはまた専門職団体としてのネットワークを活かしたものであること、(6)全国レベルでの基準と州との関係では、マサチューセッツ州において教育指導者専門職基準の改定が行われているが、教育行政のための全米政策委員会の教育指導者専門職基準の影響がとらえられること、などを示した。 2.以上の成果を日本教育学会の大会や大学の研究年報で発表するとともに、これまでの研究成果をまとめて冊子版の研究成果報告書を作成した。
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