2009 Fiscal Year Annual Research Report
「放課後子どもプラン」の実態と地域における児童育成プログラムの開発研究
Project/Area Number |
20530730
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
松浦 善満 Wakayama University, 教育学部, 教授 (40243365)
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Keywords | 放課後子どもプラン / 放課後空間 / 子どもの生活世界 / 学童保育 / 学童保育指導員の専門性 |
Research Abstract |
第2年次は、全国学童保育連絡協議会(東京・本郷)・学習院大学川口研究室・九州大学八尾坂研究室への「地域学童保育の現状」に関する聞き取り調査ならびに2次仮説設定に関して協議を行った。その内容は、現代の子どもはいわゆる「中間世界」(地域生活)を経験しないで思春期を迎える。その結果、「新たな思春期の課題」=「関係性の喪失」現象をもたらす。【第2・順仮説】しかしながらこのようなマイナス状況とは反対に放課後の「中間世界」の再構築の動向も見られる。【第2・対抗仮説】この点は1年次に確認したが、本年次研究においてはさらに仮説の深化を図ることができた。 しかしながら8月の政権交代以降のいわゆる仕分け作業において「放課後子どもプラン」そのものが財政的削減の対象となり、各地でプランニングの変更が迫られている。 そこで2年次後半にかけては、このような年度途中での急激な政策転換が地域の学童クラブにどのような影響を及ぼすのか、その点にも注目して調査をおこなった。 その結果、次年度の調査計画に変更を加えざるを得なくなった。たとえば、放課後子どもプランという理想のモデルであっても、財源の縮小により十分な実績をあげることができずその教育効果が皆無の状態に陥る地域も少なからず見られる。したがって3年度はこれらの影響の大きい問題も勘案して研究の深化を図る所存である。いずれにしてもプログラム開発のために全力を投入する。
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Research Products
(4 results)