2009 Fiscal Year Annual Research Report
アジア・太平洋地域の大学院「人権プログラム」の学際的調査・研究
Project/Area Number |
20530746
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
阿久澤 麻理子 University of Hyogo, 環境人間学部, 准教授 (20305692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 公士 神奈川大学, 法学部, 教授 (80145036)
窪 誠 大阪産業大学, 経済学部, 教授 (10319577)
元 百合子 大阪女学院大学, 教養学部, 准教授 (40411756)
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Keywords | 生涯学習 / 人権教育 |
Research Abstract |
本年度は、アジア太平洋地域の大学院「人権プログラム」より3地域5大学院の現地調査を実施した。 香港:香港大学法学部Master of Laws(Human Rights) 豪州:Curtin University(Master of Human Rights) Royal Melbourne Institute of Technology (Graduate Diploma in Applied Human Rights) インド:Calcutta University(Master Degree in Human Rights) National Institute of Social Work and Social Science(Postgraduate Diploma in Human Rights)グローバル化に伴う大学間競争の激化の中、いずれの大学も人権プログラムの維持・発展に大変苦労している。途上国の人権専門家の養成ニーズは減じていないが、大学改革とともに学費が高騰しプログラム独自の奨学金制度などのない大学は、途上国からの留学生の入学を望めない。そのような中香港大学では、篤志家の寄付による奨学金によって、域内各国の国家人権委員会職員の留学が継続している。一方、オーストラリアRMITは、ビクトリア人権憲章が成立したことを受けて地元の公務員の育成のための応用プログラムを開発し、発展している。また、インドNISWASは指定カーストの研究を中心に、他の人権問題についても複合差別と第三世界の視点から研究するという興味深いプログラムを持つ。指定カースト出身者への政府奨学金、州・中央政府からの調査研究委託などがあり、政策的位置づけにより、プログラムが運営されている。 併せて日本の大学院での人権研究・教育体制についても、関係者から簡単な聞き取りを実施した。
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Research Products
(8 results)