2010 Fiscal Year Annual Research Report
中国の中等職業教育改革に関する実態の調査研究 -東北部の先導的試行を中心として-
Project/Area Number |
20530768
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
石川 啓二 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (60134417)
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Keywords | 中国 / 職業教育 / 中等教育 / 改革 |
Research Abstract |
中国では、改革開放を経て、1996年に『中華人民共和国職業教育法』が制定され、その中で「職業教育は国の教育事業の重要構成部分で、経済や社会の発展と雇用を促進する重要手段である」と規定された後は、学校経営の自由化が進み、民弁学校(私立学校)の振興策が打ち出されたこともあり、職業教育は著しい発展を遂げる。本研究は、この職業教育の実態を解明することを目的とした。 平成20年に長春、平成21年に広州、そして最終年度にあたる平成22年度にはアモイ(厦門)を訪問し、現地研究者との交流を進め、諸学校を訪問した。三年間にわたる調査をもとに、本年度末に研究成果報告書『中国の職業教育の現状と課題』を刊行したが、これには日本側4名、中国側3名、計7名の論文が掲載されている。 本年度のアモイ調査では、アモイで最もうまく経営されている高等職業学校の一つとして知られている華厦職業学院等を訪問して、前校長から詳細な説明を聞き、つっこんだ質疑応答を行った。またアモイ中華職業教育社を訪問し、同社関係者のほか、南洋職業学院の賀健強院長、アモイ華天渉外職業技術学院の周宏博副院長、アモイ城市職業学院の呂超処長、アモイ中華職業学校の呉若雄董事長らも在席して、それぞれの学校の概要や問題点についてレクチャーを受け、質疑応答する中で、特に民営職業学校の現状と課題について、話を聞くことができた。それらを通じて、中国版「デュアルシステム」の実施状況とその困難さ、入学者確保の問題、就職斡旋の問題等について、理解を深めることができた。
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Research Products
(3 results)