2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530769
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
佐藤 龍子 Shizuoka University, 大学教育センター, 准教授 (50377727)
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Keywords | 任期制教員 / キャリア / FD / 国立大学法人 / 高等教育 / ヒアリング |
Research Abstract |
20年度は研究初年度であり、主に以下の2つを研究し、いくつか重要なことが判明した。 1. 先行研究(広島大学高等教育研究開発センター山野井氏等の論文・著書)の分析 先行研究は定量的調査が主体で、ヒアリング調査がほとんどなされていない。定量調査とヒアリング調査との比較・分析が必要なことが分かった。 2. 国立大学法人へのヒアリング調査 ・帯広畜産大学 ・琉球大学 ・新潟大学 ・和歌山大学 ・奈良女子大学 ・山形大学 ・京都工芸繊維大学の7校 任期制教員の導入状況、任期制教員の割合、そのキャリア、再任規定、FD、テニュアトラックの有無、現状の問題点等をヒアリングした。法人化で任期制が増えた時期があったが、5年が経過し見直しを始めている大学もあった。一部医学系では、原則全教員任期制導入などもあったが、今後任期制を増やす予定の大学と現状維持ないし減らす大学とに分かれた。 また、学長裁量ポストと任期制を絡めている大学、学長裁量ポストそのものがない大学など、法人化以降大学により人事政策の違いが大きくなっていることが判明。学長裁量ポストと任期制を絡めている大学は、任期制教員を設置基準教員でなく、流動経費の特定教員としていた。人件費削減に対処しながら教員配置を行うということができるポストとして、戦略的に活用していた。
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