2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530797
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
角間 陽子 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (70342045)
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Keywords | 家庭科教育 / エイジング学習 |
Research Abstract |
他者とのかかわりによって自己および現在の生活を再認識し、人や社会とのつながりを構築するとともに、これからの生活を展望し、生涯にわたってよりよい生活を追求していく主体的生活者を育成するためのエイジング学習プログラムを、家庭科教育において開発することが本研究の目的である。そのために、平成21年度には「生徒の主たる生活の場(学校)でアクティブ・シニアが中学生を支援する」類型の交流活動と連携させて「これからの生活を見通しながら、アクティブ・エイジングに向けて今の自分にできることを考える」授業を実施し、一定の学習効果を得ることができた。しかし、身近な人から地域・社会へと視野を広げていくことが、やや困難であった。そこで平成22年度には同じ類型の活動と連携させ、食生活の領域で「現在の生活を省察して課題を見出し、これまでに学習したことを活用して解決方法を考えることにより、アクティブ・エイジングの実現をめざす」学習を構想し、授業実践を通して効果を検討した。 交流活動の前後に実施したエイジングクイズの正答率は、6項目のうち5項目で交流後の方が高い結果となった。加齢に対するイメージは、「知識や経験が豊かになっていく」と「より自分らしくなっていく」の2項目において、「そう思う」との回答が交流後調査で有意に高くなった。一方、交流活動の前後では生徒自身の生活に対する向き合い方において、顕著な変化はみられなかった。アクティブ・エイジングのための食生活学習に「関心をもてた」と回答した生徒は84.9%であった。授業によって生徒は、自分自身がエイジングの主体であるという自覚をもつとともに、アクティブ・エイジングにとって中学生である現在の生活が重要であると認識することができた。食生活の課題と解決方法についても、多様な視点からより具体的に考えることができていた。
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Research Products
(4 results)