2009 Fiscal Year Annual Research Report
日独教師教育における学際的アプローチの比較研究-音楽とことばによる統合的文化理解
Project/Area Number |
20530804
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
中地 雅之 Tokyo Gakugei University, 教育学部, 准教授 (30250640)
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Keywords | 音楽教育 / 教師教育 / 独語圏 / ことば / 文化理解 / 学際的アプローチ / 比較研究 |
Research Abstract |
本年度は、教師教育における学際的アプローチの実践モデルを、受容的教授法の視点から検討した。特に、統合的音楽教育論における、<受容的教授法Rezeptionsdidaktik>の視点から、<音楽>と<ことば>との統合的文化理解の実践モデルを再検討し、その実践に関しての省察を行った。研究に実施に当たり、9月に渡欧し、オーストリアザルツブルグ音楽大学教授の、Michaela Schwarzbauer博士より研究の内容に関するレビューを受け、関係資料の収集を行った。 本研究と関連する内容として、下記の研究発表等を行っている。 1)10月に広島大学で開催された第40回音楽教育学会において、プロジェクト研究「現代音楽のゆくえと音楽教育-その可能性を探る」のパネラーとして招聘され、ドイツ語圏の音楽教科書における現代音楽の諸相を分析し、文化の受容教授法の視点からその意義を集約し提示した。さらに、これらの内容を集約し学会誌で報告した。 2)子どものための劇遊び用に作成した、<ことば>と<音楽>との関連を図った教材をCD-Bookの形態で出版した。また、これらを教師教育において実践し、その教育的可能性を省察・検討した。 3)「音楽と教育における伝統と現代」というテーマのもとに、ミュンヘン音楽大学教授のWolfgang Mastnak博士と、オーストリア文部科学省のBrigitte Wissengruber教授の来日を受け入れ、本学大学院生との合同ゼミナール、本学教員とシンポジウムおよびレクチャーコンサートを実施した。<ことば>と<音楽>に関連しては、日本の短歌に作曲された日独の歌曲を比較的に提示し、その美的特質を対比的に示し省察した。
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