Research Abstract |
平成21年度は,主に基礎資料の収集・整理と分析・検討,研究成果の一部公表を行った。 具体的な研究成果及び研究成果の公表は,次のとおりである。 1基礎資料の収集・整理と分析・検討 (1)現地調査での資料収集 平成21年12月,ソウル市と公州市において,現地調査を行い,資料収集を行った。 訪問先は,次のとおりである。 ソウル市:景福宮,戦争記念館 公州市:国立公州博物館,宋山里古墳群,武寧王陵 この現地調査によって得た資料については,教材化に向けて協議中である。 (2)日韓双方の学習指導要領の検討 日本と韓国の相互理解のための知見を得るため,日韓双方の学習指導要領や教育課程を比較検討した。その結果,ESD教育の視座から,日韓相互理解のための教育(歴史教育)を位置づける方向性が確認された。 2アンケート項目の作成と授業実践 日韓学生の歴史認識の実態把握を数量的・質的に比較するための基礎的調査研究を行った。次に,現地調査の結果をもとに,授業実践を行い,最終年度に向けての研究課題を焦点化した。 3研究成果の公表 平成21年6月京都で開催された日本国際理解教育学会において,「持続発展教育(ESD)と日韓相互理解のための教育-日本と韓国の歴史認識にかかわる諸問題を中心にして-」と題しての発表を行い,基礎調査や各種アンケート調査の結果を公表した。 また,釜田聡と許信恵との協働研究の成果を発表した。釜田聡,許信恵,「持続発展教育(ESD)と日韓相互理解のための教育-日本と韓国の歴史認識にかかわる諸問題を中心に-」,『上越教育大学研究紀要』VOL.29,上越教育大学,pp.57-66 以上の研究成果は,今後の日韓相互理解のための教育にとって,新しい方向性を示すものであり,平成22年度の本研究における基盤研究となるものである。
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