2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530835
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
松崎 正治 Doshisha Women's College of Liberal Arts, 現代社会学部, 教授 (20219421)
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Keywords | 授業スタイル / ライフヒストリー / カリキュラム経験 / 反省的実践家 / 初任期教師 / 同僚性 / インタビュー / 実践的知識 |
Research Abstract |
初任期の小学校教師が反省的実践家として、力量形成していく過程を国語科の授業分析を通して事例的に研究していくことを研究の目的としている。 そのために、教師の授業スタイルの変容に着目して、次の二つの視点から捉えようと試みた。 第一は、インタビューや実践記録などをもとにして、教師の《ライフヒストリー》から、巨視的に捉える視点である。第二は、教師の《カリキュラム経験》から、微視的に捉える視点である。 平成20年度の研究実施計画では、次の2段階の研究を予定していた。 (1) 文献研究による先行研究と分析枠組みの確認 (2) 実践のデータ収集 これらに基づいて、本年度は、以下のような成果をあげることができた。 第一に、教師教育研究や国語科教育研究、教育方法学研究、心理学研究などの文献によって、本研究の基礎となる先行研究の把握と、分析枠組の確認を行うことができた。まずは、研究の基盤が出来た。これは次年度以降も引き続き行い、補っていく予定である。 第二に、教職1年目の小学校教師と6年目の小学校教師の授業データとインタビューデータをそれぞれ1名ずつ分、収集することが出来た。1人は、未知の世界に参入していく初任期の最初の1年間という激動の時期を過ごしている教師であり、もう一人は、実践の中で力量形成を行いつつ、初任期から中堅期へ脱皮していこうとする教師である。これらのデータを対照することで、初任期の国語科実践的知識の有り様を明らかに出来るのではないかと考えている。 次年度は、これらのデータ分析と行いつつ、さらにデータ収集に努め、精度を上げていきたい。
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