2008 Fiscal Year Annual Research Report
国際理解教育のワークショップ型教員研修における実践への促進・阻害要因に関する研究
Project/Area Number |
20530863
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
今田 晃一 Bunkyo University, 教育学部, 准教授 (40342969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手嶋 将博 文教大学, 教育学部, 准教授 (90364736)
多田 孝志 目白大学, 経営学部, 教授 (50341920)
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Keywords | 教育学 / 国際理解教育 / 教員研修 / ワークショップ |
Research Abstract |
授業づくりのための教員研修は多く行われているが,その参加者が実際に実践までつながるような事例は極端に少ないのが現状である。そこで本研究では,まず国立民族学博物館との連携による授業づくりを題材としたワークショップ型教員研修を行った。その参加者約20名を追跡調査し,どれぐらいの参加者が実践までいたったのか。また実践につながるための促進要因と阻害要因は何かを明らかにし,今後の教員研修の在り方を検討するのがその目的である。 そこでまず教員研修に対する内容及び形態に関する希望調査を行った。その結果,国際理解教育のような学際的,横断的な課題内容の研修に対しては,年齢のよる差異が見られることが明らかになった。教師経験5年未満の若い教員は,ワークショップ型の形態で楽しく授業のアイデアを啓発されるようなものを希望する傾向があり,教師経験15年以上のベテラン教員はどちらかというと,知識面をきちんと学習したい傾向があると。ただ全体的には短い研修に時間に少しでも多く学びたいと考える傾向があり,知識面,実践事例の紹介,個人の実践から学校全体の実践までオールラウンドに希望することが多い。ただ,研修参加者の年齢および教育経験によって研修の内容や形態に配慮することが重要であるとわかった。これらの結果は,日本国際理解教育学会誌「国際理解教育」,第14号に報告した。 また追跡調査の結果,同一校より2名以上の参加があった学校は実践につながりやすいことも明らかになった。これは研修を共有することによって,実際の職員会議等でその趣旨や方法を共通理解しやすくなると考えられる。 なお,研修が実践へつながるための課題としては,実際に実践の計画を立てる段階になって資料が必要になることが多く,研修後の資料等をインターネットを通じて提供することが研修を実践へつなげるための次の課題として明らかになった。
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Research Products
(6 results)