2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本の学校における多文化教育のカリキュラム・モデルの構築
Project/Area Number |
20530864
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
森茂 岳雄 Chuo University, 文学部, 教授 (30201817)
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Keywords | 多文化教育 / 多文化共生 / カリキュラム構築 |
Research Abstract |
平成20年度は、主に下記の3点を中心に研究を行った。 1.内外の先行研究の整理と研究範囲の確定: 包括的な多文化教育のカリキュラム・モデル構築に関する内外の先行研究の収集と分析を行い、その研究範囲として、(1)多文化教育カリキュラムのキーコンセプト・通則(Generalization)の抽出、(2)学習領域・学習内容の設定、(3)指導計画・授業案の作成、(4)カリキュラム評価項目(チェックリスト)の作成、(5)多文化教育(カリキュラム)の指針・政策提言づくり、を抽出し、本研究では主に(1)〜(3)を中心に研究を進めることを確認した。 2.日本の自治体、及び学校における多文化教育に向けた指導体制づくり、カリキュラムづくりについての資料収集と次年度のサンプル調査に向けた調査地の選定 2003年〜2005年に、文部科学省の「帰国・外国人児童生徒と共に進める教育の国際化推進地域事業」の委嘱を受けて研究を行った自治体の最終報告書を収集し、研究の全体的傾向を概観するとともに、特に多文化教育のカリキュラム研究を行った自治体を抽出し、次年度の調査地(校)の選定を行った。 3.諸外国の多文化教育のカリキュラムの収集と調査: 本年度は研究協力者の協力を得て、中国の北京において民族団結小学校、中央民族大学附属中学校、回民中学校等を対象に、カリキュラムや教材の収集とともにカリキュラム開発者へのヒヤリング調査を行い、中国の多文化共生学校におけるカリキュラム開発の実態や課題について明らかにした。 以上の研究成果をもとに、2008年5月31日に行われた異文化問教育学会第29回大会(於京都外国語大学)の特定課題研究「多文化共生社会をめざして-異文化間教育の使命-」において発表し、同学会の機関誌に執筆した。(2009年6月刊行予定)また、2008年6月15日に行われた国際理解教育学会第18回研究大会(於富山大学)において公開シンポジウム「学校の中の多文化共生の構築を目指して」を企画し、司会を務めた。
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Research Products
(5 results)