2009 Fiscal Year Annual Research Report
重度・重複障害児の認知発達を促すポジショニングの開発
Project/Area Number |
20530876
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
川間 健之介 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20195142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐島 毅 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (20241763)
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Keywords | ポジショニング / 重度・重複障害児 / うつ伏せ姿勢 |
Research Abstract |
平成21年度は、千葉県立桜が丘特別支援学校において、重度重複障害児童生徒のポジショニングについて、個別事例の検討を行った。主として12ケースを取り上げた。その中で、特に課題となったのは、うつ伏せ姿勢のケースである。側鸞、股関節脱臼等が著しいケースでは、ティルド式、モールドタイプの後傾した車イスでは姿勢を保持することが困難であり、また呼吸機能との関連からも後傾姿勢は望ましくない。また前傾も脱臼等や体幹保持能力の問題から困難である。これらのことから、うつ伏せ姿勢を選択せざるえない事例が5ケースあった。 このうつ伏せ死生の保持については、ウレタンマットを形成し、おおよそのうつ伏せボードを作成した後に、頭部、肩、下肢の調整を行うものであった。その際に特に困難であったのが、頭部の保持である。頭部はうつ伏せ板の上に左右いずれかを向いて保持することとなるが、これでは前方への頭部の随意性が確保できなかった。しかし、目と手は繋がりやすくスイッチ操作が容易となった事例もあった。新宿区立新宿養護学校では、集団の授業においうてポジショニングを検討することによって授業改善が行われた。5名の児童による簡単なゲームの授業であるが、5名ともバードチェアを用いたうつ伏姿勢を保持して、半径50cmのゲームボードの周囲にあつまり狭い学習空間を形成したところ、児童相互のコミュニケーションが活発となり、主体的な関わりが見られるようになった。
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Research Products
(3 results)