2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本・ドイツにおける知的障害児の環境教育に関する研究
Project/Area Number |
20530885
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
冨永 光昭 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (50227633)
|
Keywords | 知的障害 / 環境教育 / ESD / ドイツ / ベルリン / 環境センター / 園芸学校 / 改革教育学 |
Research Abstract |
冨永は、全国高等特別支援学校を対象に知的障害児の環境教育についての全国調査を実施した。これまで、このような調査はなされておらず、調査結果は日本特殊教育学会で発表予定である。また、2009年12月13日~22日のドイツのバイエルン州教育文化省、バイエルン州ライヘルショフ環境センター、バイエルン州リンデンホフ環境センター、マルコトヴィッツ生活援助学校、ベルリンのノイコリン園芸学校、BUNTのブレーメン支部への訪問視察と資料収集を行った。その一部の結果を論文にまとめ、ドイツにおける知的障害児の環境教育の現状と課題を指摘するとともに、訪問地の一つであるベルリンのノイコリン園芸学校の取り組みについて紹介している。法的には、連邦にも州にも、障害のある生徒への環境教育の規定がなかった。促進学校等の特別学校、インクルーシブ教育の形態で、各州の環境教育指針等を参照し、計画が立案されていた。この点は、日本においても同様である。また、知的障害児を含め障害のある子どもの環境教育を進める上で、環境センター、ベルリンでは園芸学校が重要な役割を担っていた。このような環境センターの取り組みについては、今後も随時報告していくつもりである。今後、ドイツの知的障害児の環境教育に関する取り組みやプログラムを紹介しながら、そのプログラムに基づく授業案を作成し、わが国の各学校でPDACサイクルに基づく授業研究を進めていきたい。また、ドイツのインクルーシブ教育に関心のある環境教育研究者の集まりに招待されていることもあり、このような授業案や日本の高等特別支援学校における環境教育の全国調査の結果等をドイツの環境教育関係者に示していきたい
|