• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2010 Fiscal Year Annual Research Report

言語表出の乏しい障害児者の日常生活にAAC機器を導入する効果の検討

Research Project

Project/Area Number 20530893
Research InstitutionMejiro University

Principal Investigator

矢島 卓郎  目白大学, 人間学部, 教授 (60438885)

Keywords重症心身障害児者 / 自閉症児者 / AAC機器 / VOCA / コミュニケーション / アミラーゼ値 / 行動分析
Research Abstract

<重症者に対する研究>:(1)28歳の重症者1名(M:MA;4歳)に精度の高いノートパソコンに移植したコミュニケーションソフトTACを首の動きでスイッチ入力するピェゾスイッチ(PPS)で操作する取り組みを月に1回、協力施設で行った。
また、TACに新たに休日の余暇活動の場所の写真を挿入し、指導の汎化を確認した。その結果、ヘルパー名、余暇活動の場所、自宅の生活用具はほぼ100%の正確に選択できたが、「次へ」「戻る」「終了」などの操作にはプロンプトが必要であった。取り組み前後のアミラーゼ値は、取り組み後に減少する傾向が見られ、それが、心拍のR-R間隔のスペクトルから自律神経系の活性化がうかがえた。(2)16歳7ヵ月のダウン症の重症児1名(F:DQ;3)を対象に、原則週1回VOCAおよび棒スイッチを用いて要求行動の形成を図った。遊びたい玩具への要求を、棒スイッチを引くことで他者に伝える行動を標的行動とした。その結果、自発行動は少ないものの誘導後にはスイッチを引っ張る行動が100%みられるようになった。しかし、それが、触ったものに引っ張る反射様の行動と玩具への要求意図かは不明であった。
<自閉症児に対する研究>:文字は読めるが言語表出の乏しい中学3年生の自閉症児1名(M:VA;4歳)に対し、月1回プレイルームで、VOCA(トーキングシンボル・トーキングブリックス)を使用して遊びの要求をして許可を得てから遊ぶことを学習させた。その結果、トランホ°リンでは遂行率は100%、ままごとが70%で、ベースラインに比べてVOCAを使用して許可を求める行動が増えた。また、家庭にも「道に飛び出さない」と発声するVOCAを導入し、外出前にVOCAを押す取り組みを行った。当初は、親のプロンプトが必要であったが、次第に自発的に押すようになった。しかし、この操作は反射的行動が形成されたもので、それが道路に飛び出さない意識的な行動に必ずしも結びついていないことが推察された。
いずれの取り組みも、VOCAを家庭の日常生活へ十分に導入にするには至っておらず、今後もこれらの取り組みを継続するとともに、VOCAが日常生活に活用されにくい理由を、特別支援学校などにアンケート調査する予定である

  • Research Products

    (4 results)

All 2011 2010

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 重度知的障害児対するトーキング・トーンボルを用いた要求行動の形成-物の目的的操作との関係から-2011

    • Author(s)
      小笠原恵, 白坂佐知子, 朝倉知香, 矢島卓郎
    • Journal Title

      特殊教育学研究

      Volume: 47 Pages: 299-309

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 一重症者のコミュニケーション手段の獲得とスイッチ選択-課題の正答・誤答率と唾液アミラーゼ値による検討-2010

    • Author(s)
      矢島卓郎・田口愛・栗延孟・木実谷哲史
    • Journal Title

      日本重症心身障害学会誌

      Volume: 35 Pages: 283

  • [Journal Article] 知的障害を伴った自閉症児のVOCAを用いたコミュニケーションの促進2010

    • Author(s)
      平岡共(指導;矢島卓郎)
    • Journal Title

      目白大学 臨床心理相談研究

      Volume: 7 Pages: 91-98

  • [Presentation] 一重症者のコミュニケーション手段の獲得とスイッチ選択-課題の正答・誤答率と唾液アミラーゼ値による検討-2010

    • Author(s)
      矢島卓郎・田口愛・栗延孟・木実谷哲史
    • Organizer
      日本重症心身障害学会
    • Place of Presentation
      タワーホール船堀
    • Year and Date
      2010-09-30

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi