2008 Fiscal Year Annual Research Report
アフィン量子群のレベル・ゼロ表現の結晶基底の代数的サイクルとしての実現
Project/Area Number |
20540006
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内藤 聡 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (60252160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹山 美宏 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (60375392)
佐垣 大輔 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (40344866)
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Keywords | 結晶基底 / Mirkovic-Vilonen多面体 / Demazureクリスタル / Lakshmibai-Seshadriパス / 既約最高ウエイト表現 / 有限次元半単純り一環 / 量子群 |
Research Abstract |
Gを連結な複素単純代数群、gをG の (Langlands) 双対リー環、bをその Borel 部分環とする。G の支配的なコウェイト λ を最高ウエイトとする g (に付随する量子群) の既約最高ウエイト表現 L(λ) の結晶基底B(λ)の元は、G に付随するアフィン・グラスマン多様隊の中の Mirkovic-Vilonen サイクル(有限次元部分多様体)のモーメント写像による像として Mirkovic-Vilonen 多面体により実現される。 このL(λ)は、g の Weyl 群 W の各元 w に対して定まるL(λ)のb (に付随する部分量子群)に関する部分加群(Demazure 加群) L _{w}(λ) 達によって、フィルター付けされている。そして、各Demazure 加群 L_{w}(λ) の結晶基底として、B(λ) の部分クリスタル (Demazure クリスタル)B_{w}(λ) が取れる。我々は、B(λ)の元である Mirkovic-Vilonen 多面体 P が、Weyl群 W の任意に固定された元 w に対するB_{w}(λ)に属する為の簡潔な必要十分条件を得た。この条件から、(これまでの所、その存在しか分かっていないクリスタルとしての同型によって) P に対応する Lakshmibai-Seshadri パスの最初の方向ベクトル(initial direction) を、Mirkovic-Vilonen 多面体 P の言葉で記述する事が出来た。 さらに、b の代わりに b の opposite Borel 部分環b^{-}を用いて同じ様に定義される opposite Demazure 加群の結晶基底(opposite Demazureクリスタル)についても、同様の結果を得た。そして、それを用いて、Mirkovic-Vilonen 多面体 P に対応する Lakshmibai-Seshadri パスの最後の方向ベクトル(final direction) を、P の言葉で記述する事が出来た。
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Research Products
(4 results)