2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 久義 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50272597)
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Keywords | 一般化旗多様体 / 半単純リー群 / 一般化Verma加群 / ユニタリ表現 |
Research Abstract |
quasi-splitな実半単純線形群において既約認容表現の上の連続Whittaker vectorの空間の次元は高々1であることが知られておりこれは保型表現の理論において重要な役割を果たす。(重複度1定理)一方quasi-splitで無い場合は連続Whittaker vectorの空間の次元は1より大きくなりうる。一方、代数的なWhittaker vectorのKostant-Lynchによる研究により連続Whittaker vectorの空間はある非可換代数上の加群になることが知られていた。その代数は近年、affine Lie代数におけるW-代数の有限次元半単純Lie代数における類似物であることが認識され有限W-代数と呼ばれるようになった。そこで、重複度1定理の自然な一般化として連続Whittaker vectorの空間は有限W-代数加群として既約であるという素朴な予想が出てくる。この予想はすでにA型の群および$S0(p,q)$で$p+q$が偶数になる場合に肯定的であることを示していた。2009年度になって$S0_0(2n,1)$に対して肯定的であるが$S0(2n,1)$に対しては素朴な予想は離散系列表現に対して否定的であることがわかった。そこで、有限W-代数だけでなく、連続Whittaker vectorの空間に作用するある群の作用を加味すると既約になるという修正を予想に施すと、$S0(p,q)$で$p+q$が奇数の場合でも修正された予想は正しいことが確かめられた。
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Research Products
(2 results)