2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 久義 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50272597)
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Keywords | 一般化旗多様体 / 半単純リー群 / ユニタリ表現 / 一般化バルマ |
Research Abstract |
半単純リー群の既約認容表現の上の連続Whittaker vectorの研究に関連して 本年度は以下のような成果を挙げた。 放物型部分代数が局所有限に作用する複素半単純リー代数の有限生成加群の作る圏(いわゆる放物型O圏)からWhittaker加群の作る圏への関手が以前から定義されていたが、単純加群の像を$so(2n,1)$の極小放物型部分代数の複素化と$sp(n,{\mathbb C})$のJacobi放物型部分代数の場合に調べた。放物型O圏はSoergelの結果によりこの2つの場合は同型になるのであるが、一般化された旗多様体についてのmoment mapが像の上で双有理になるかどうか違うことが効いてきて、Whittaker加群を対応させる関手の挙動はまったく異なる。一方でWhittaker vectorの空間にはある有限群が作用するがその作用込みで考えるといままで調べた例ではWhittaker加群の圏と放物型O圏の構造は小さい加群を除いては同じになるという現象を確認している。一般の場合にどうなっているのかを調べるのは今後の課題である。また、今まで結果が知られていたmoment mapの双有理性が成り立つ場合でない時の退化主系列表現の連続Whittaker vectorを(パラメーターの正値性の仮定の下で)partial Jacquet integeralとして構成した。以上の成果は研究集会"Nilpotent Orbits and Representation Theory"(20112月19日-23日)において"Whittaker modules and vectors associated with the Jacobi parabolic subalgebras"という講演で発表した。
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