2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540014
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山田 美枝子 金沢大学, 数物科学系, 教授 (70130226)
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Keywords | 差集合 / 符号理論 / ガロア環 / ガウス和 |
Research Abstract |
本研究はガロア環上の差集合、符号の新しい構成原理を得ることを目的としている.平成21-22年に標数2^t, t:偶数、偶数拡大のガロア環上に差集合が存在し、この差集合は標数2^<t+2>で同拡大次数のガロア環の差集合の素イデアル部分に埋め込まれているという結果を、奇数次拡大の場合にも拡張することができ、論文としてまとめ投稿した。偶数次拡大の場合とは構成が異なる。符号理論とも関係するDifference familyの系列の構成の研究を開始した。 一方、標数2^tのガロア環の基本原始多項式の根を用いて生成行列を定義し、Reed-Muller codeの系列を構成した。そして標数2^<t-1>のガロア環上のReed-Muller codeは標数2^tのガロア環のReed-Muller codeのイデアル部分に隙間なく埋め込まれることが分かった。このことから最小Hamming距離は、有限体上のReed-Muller codeの最小Hammillg距離に一致することが求まる。また、orderが1のReed-Muller codeの最小Lee距離は、標数が2^3の場合を除いて常に符号の長さに等しい。以上をまとめて投稿した。計算機実験から標数4のガロア環上の1st order Reed-Muller codeのLeeweightを用いてrelationを定義するとassociation schemeが得られることが分かり現在証明に取り組んでいる。さらに、ガロア環上にgeneralized extended Hamming codeを定義し、最小Hamming weightと、標数8のガロア環の場合について最小Leeweightを決定することができた。この結果は「2010年度応用数学合同研究集会」(龍谷大で開催)および「International Symposiumon Computational Science 2011」(金沢大で開催)で発表した。現在投稿準備中である。23年度にはこれまでの結果を基にGoethals-Seidel codeの構造の解明へと研究を進めたい。
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