2010 Fiscal Year Annual Research Report
多重ディリクレ級数の解析的性質の研究とその数論への応用
Project/Area Number |
20540020
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
津村 博文 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (20310419)
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Keywords | 代数学 / 整数論 / ゼータ関数 |
Research Abstract |
本研究は,最終年度の三年目に入った。本年度も研究代表者は、本研究の研究課題について、理論的な研究を行うために、国内外の研究者との交流を深め情報交換を行い、それらをもとにして、新しい結果を理論的に構成することに努めた。具体的な交流としては、現在共同研究中の名古屋大学の松本耕二教授,および立教大学の小森靖准教授との定期的な研究打ち合わせ、またこの分野で活躍しているJ. Steuding氏(ドイツ・Wurzburg大学教授),Y. Choie氏(韓国・Pohang工科大学教授)等との研究打ち合わせを行い、研究の推進に努めた。 今年度の成果のあがった研究テーマとしては、昨年度に引き続き,Witten型多重ゼータ関数を一般化した,抽象ルート系に付随したゼータ関数の研究である。とくにWitten Volume Formulaと言われているものの例外型ルート系に付随するものの明示的な表示、およびそれを含む関数関係式の証明に成功した。またEisenstein型二重級数の特殊値に関して、昨年度得られた結果の類似として、いわゆるlevel 2のEisenstein型へ拡張した。これらの結果に関して、2010年9月の京大数理解析研究所研究集会「多重ゼータの諸相」、2010年10月の韓国Pohang工科大学における「POSTECH Seminar of Number Theory and Arithmetic Geometry」において講演した。
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Research Products
(11 results)