2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540021
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
小木曽 岳義 城西大学, 理学部, 准教授 (20282296)
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Keywords | 局所関数等式 / 概均質ベクトル空間 / Clifford代数の表現 / 2次写像 / 2次形式 / Lie群 / スピン表現 |
Research Abstract |
正則概均質ベクトル空間の相対不変式は局所関数等式をみたすことが知られているが、それ以外に局所関数等式を満たすような多項式がどのくらいあるのか、またその多項式が住む空間とはどのような空間かを明らかにしていくことを目標に研究した。佐藤文広氏による局所関数等式の引き戻し定理というものがあり、この定理を用いると下の空間の多項式が満たす局所関数等式が上の空間に遺伝するということが示されている。この定理を用いて以下のような研究をおこなった。符号数(p,q)の2次形式を相対不変式とするような空間への双対性かつ非退化生を満たすような2次写像の研究を佐藤文広氏とともにおこない、そのようなものを正定置Clifford代数テンソル積の表現を用いた多く実験例からそのクラスの完全な分類に関する2段階の予想を前年度までの研究で得ていた。これらの予想について今年度完全に証明に成功し、佐藤氏の引き戻し定理の意味での下の空間が2次形式を相対不変式に持つような空間の上にあるような局所関数等式をもつような多項式の住む空間を完全に分類できたことになる。またこの結果から分かったこととして、符号数(p,q)に関して、p+qが小さい場合や、表現空間の次元が小さい場合を除いてすべての例が非概均質ベクトル空間の相対不変式であることが分かった。上記の場合は関数等式の遺伝定理を下の空間が2次形式の空間の場合に適用したものであるが、その他の正則概均質ベクトル空間を取った場合に自己双対な2次写像が存在するか、また存在すればその上にある空間はどのような空間かなど、次の段階の研究も一部着手した。
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