2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540029
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
広中 由美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10153652)
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Keywords | $p$進球関数 / 球等質空間 / 概均質ベクトル空間 / 対称空間 / ヘッケ環 / カルタン分解 / Macdonald対称多項式 / Schwartz空間 |
Research Abstract |
$p$進体上定義された連結reductive代数群$G$の極小放物型部分群$P$が開軌道をもつような弱球等質空間$X$を考え,この上の球関数を考察し,この空間の解析をする.このような設定における一般論の構築と,具体的な空間$X$に特化してより詳細な考察を行うことの双方に興味がある.その場合は,数論的応用をもたらしうる空問が重要で,今年度は特に以下のような空間について考察した. $p$進体の不分岐二次拡大$k'/k$に関するユニタリ・エルミート行列の空間を考える.逆対角線上に$1$が並んだ行列$j_{2n}$を不変にするユニタリ群を$G$,エルミート性をもつ$G$の元のうち,$k$の代数的閉包.上では単位行列と同値となる行列の全体を$X$と表す($X \subset GL_{2n}(k')$). $X$は代数的閉体上では$U(2n)/U(n) \times U(n)$と同型な対称空間である、$X$上の球関数を導入し,その明示式を与え,$X$を調和解析約な性質を調べた. 特に,$k$の剰余体標数が奇数の場合は,$X$のカルタン分解が完全に決定され,球関数の明示式球関数は,主要部にSC_n$型のMacdonald対称多項式の特殊化が現れる.また,球関数は,その「固有笹」ごとに$n$次元空間として与えられるし,Hecke環同型である球フーリエ変換を与えることができて,$X$上のSchwartz関数の空間は,階数$2^n$のHecke環加群となる.
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Research Products
(4 results)