2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540041
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梅村 浩 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 名誉教授 (40022678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川平 友規 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (50377975)
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Keywords | 代数学 / 解析学 / 関数方程式 / 幾何学 |
Research Abstract |
名古屋大学・大学院多元数理科学研究科において毎週,代数幾何学・微分方程式論のセミナーを博士課程の学生と行った.その内容は微分方程式・差分方程式のガロア理論の一般化,および力学系の理論であった.次のような成果が得られた. (1)流体力学で扱われる渦の方程式の可積分性についての考察.nが3ならば可積分である.一般のnについては結論が出せなかった. (2)Picard-Vessiot理論のガロア群野定義についての新しい発見.微分基礎体K上の線形微斉次分方程式を考える.その1次独立な解全体をKに付け加えて得られる微分各代体をLとする.拡大L/Kにおいて、定数の拡大が起こっていようとも,一般ガロア理論は与えられた線形微分方程式のガロア群を与える. (3)離散ソリトン理論の数論的側面の研究.離散ソリトン解は有理数体上定義されるので、その数論的性格は興味ある主題である.p-進位相から見たソリトン解の可積分性について実験を行った. (4)Hopfガロア理論と量子化の問題を研究した.非常に興味深い例が見つかったが、未解決の問題も多くこれかちの研究が待たれる. (5)特殊化におけるガロア群の振る舞い似ついて考察したが,成果は得られていない. (6)ソリトン方程式のガロア理論による扱いについては,さらなる追求が必要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一般微分・差分ガロア理論においてのPicard-Vessiotの理解など著しい結果を得ており世界的にも最も進んでいる.一方,特殊化の問題二ついては」あまり進展していない.またHopf代数を用いてガロア理論の量子化の問題は興味をもっている研究者が世界的にも多く結果を出すことが急務である。
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Strategy for Future Research Activity |
特殊化におけるガロア群の挙動については,Gabber, Y. Andreの線形方程式の場合の一般的な定理を理解することから始めるべきであろう.Hopfガロア理論によるガロア群の量子化には物理学,非可換幾何学の専門家との議論を重ねる.
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Research Products
(4 results)