2008 Fiscal Year Annual Research Report
Stanley-Reisner環の重複度と極小自由分解の研究
Project/Area Number |
20540047
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
寺井 直樹 Saga University, 文化教育学部, 准教授 (90259862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 健 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80093970)
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
宮崎 誓 佐賀大学, 理工学部, 教授 (90229831)
河合 茂生 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (30186043)
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Keywords | Stanley-Reisner環 / 重複度 / 極小自由分解 / エッジイデアル / Cohen-Macaulay |
Research Abstract |
本研究の目的は、Stanley-Reisner環の重複度と極小自由分解についてその可換環論的、ホモロジー代数的性質を考察し、組合せ論的応用を探ることにあった。本年度は次数2の元で生成されるStanley-Reisnerイデアルであるエッジイデアルに焦点を当てて研究した。純なエッジイデアルの高さは不定元の個数の半分以上であることが知られているので、エッジイデアルの高さが丁度、不定元の個数の半分であるときについてそのエッジイデアルの構造を詳しく調べた。まず、このとき、対応する単体的複体が強連結であることとStaniey-Reisner環がGohen-Macaulayであることは同値であることを示した。これは、2部グラフのエッジイデアルに関して同様のことを示したHerzog-Hibiの結果の一般化となっている。さらに、これが、殻化可能と言う条件とも同値であることも示した。これは、2部グラフのエッジイデアルに関して同様のことを示したVillarrealの結果の一般化となっている。また、標準加群の生成元の個数であるCohen-Macaulay型を与える組合せ論的表示も得た。また、このとき、そのエッジイデアルが完全交叉でないならば、そのエッジイデアルの2乗以上の冪はCohen-Macaulayとはならないことを示した。このことを用いて、エッジイデアルの場合におけるCowsik-Noriの定理の精密化を与えた。すなわち、エッジイデアルの高さ以上のある数に対して、エッジイデアルのその冪乗がCohen-Macaulay環を与えるならば、そのエッジイデアルは完全交叉であることを示した。
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Research Products
(6 results)