2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540053
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
池田 岳 Okayama University of Science, 理学部, 講師 (40309539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 弘 岡山大学, 教育学部, 准教授 (20172596)
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Keywords | Schubert幾何 / コホモロジー / Schur関数 |
Research Abstract |
励起ヤング図形に基づく同変シューベルト類の記述について,研究分担者の成瀬弘との共著論文はTrans, Amer, Math. Soc.に掲載予定となった.この論文は,特異点の重複度に関するパッフィアン公式などの重要な結果を含んでおり,その後の研究の多くのヒントがある.また,二重シューベルト多項式の組み合わせ論的側面についてはRIMS Kokyuroku Bessatsuにまとめた. 二重シューベルト多項式に関する基礎論文を執筆しJournal fur die reine und angewandte Mathematik (Crelle's Journal)に投稿した.これは研究分担者の成瀬弘とLeonardo Mihalceaとの共著である.二重シューベルト多項式は古典群の旗多様体に対して,その同変シューベルト類を「局所化写像」を経由して具体的に記述する特殊多項式である.その多項式は組み合わせ論的にも豊富な構造を持ち,新たな基本的研究対象を見いだしたという意義は大きい.この二重シューベルト多項式の理論を同変K理論に拡張することが次の大きな目標となる.このための第一歩として 励起ヤング図形を用いた同変コホモロジー環の記述を発展させて同変K理論の局所化を与える多項式を発見した.これは,直交型およびシンプレクティック型の等方的グラスマン多様体に対するものであり,研究分担者の成瀬弘との共同研究の成果である.この成果を旗多様体に拡張する糸口はすでに得られている.すなわち,二重シューベルト多項式の議論の中で得た最長元に対する多項式の明示公式はK理論への拡張の可能性を約束している.本課題の主目標に大きく近づく成果であると言える.
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Research Products
(11 results)