2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540053
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
池田 岳 Okayama University of Science, 理学部, 准教授 (40309539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 弘 岡山大学, 教育学部, 准教授 (20172596)
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Keywords | シューベルト幾何 / グラスマン多様体 / 集合値shifted tableau / 同変K理論 / ピエリ型公式 |
Research Abstract |
直交型およびラグランジュ型グラスマン多様体について,同変K理論においてシューベルト多様体の構造層を表現する特殊多項式を導入した(成瀬弘氏との共同).幾何と多項式を結びつける原理には局所化の手法が生かされる.特に,ラグランジュ型のグラスマン多様体にの場合には,導入した特殊多項式(非同変に特殊化)の積構造を組合せ的に記述する公式(ピエリ型公式)を証明することができた。その証明のためには,集合値のshifted Young tableauxに対してロビンソン・シェンステッド型の挿入アルゴリズムを新たに導入した.シューベルト幾何を離れて純粋に組合せ論としても興味ある成果である.この研究成果は分担者の成瀬弘氏の他に沼田泰英氏(東京大学CREST)との協力によって得られた.また,直交型,ラグランジュ型ともに,導入した特殊多項式の代数的な性質を詳細に調べた.特に,excited Young diagramsによる記述と集合値shifted tableauxにわたる和としての表示の一致や,パッフィアンを用いた閉じた公式等である.また,研究集会第2回「シューベルトカルキュラスとその周辺」を開催し,シューベルト幾何において近い将来に発展性の期待できる研究課題について議論を深めることができた。これまで得られた成果の応用を探る意味においても,集会の非常に意義は深かった.関連分野の研究者との研究交流がますます進んだことは言うまでもない,その他に特筆すべきこととして,Encounter with mathematicsにおける講演依頼を受け多くの非専門家の前で,本研究課題のシューベルト幾何の意義について解説する機会を得た.
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Research Products
(10 results)