2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540053
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
池田 岳 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (40309539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 弘 岡山大学, 教育学部, 教授 (20172596)
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Keywords | グラスマン多様体 / ピエリ型公式 / 超対称多項式 / 同変K理論 |
Research Abstract |
前年度に,ラグランジアン型グラスマン多様体および直交型極大等方的グラスマン多様体のトーラス同変連接層に対するK理論において,シューベルト部分多様体の構造層に対応する特殊多項式GQ, GPを導入していた(池田・成瀬)。今年度は,引き続き,これらの多項式が持つ性質を研究した.特に様々な表示の等価性を示し,多項式が差分商作用素のもとでどのように振る舞うかを調べた.その結果,多項式の特徴付けが複数通り可能であることが示され,そのことがこの多項式の組合せ論的な意義を深めている。また,これらの多項式の応用として,超対称多項式環のK理論的類似に関する結果を得た.すなわち,非同変の多項式GPが環の整数環上の自由基底であることを示した.これの結果はシューベルト幾何を離れて,表現論,組合せ論に応用されることが期待できる. ラグランジアン型に対してはロビンソン・シェンステッド型のアルゴリズムを導入していた(池田・成瀬・沼田)が,さらにそれを拡張し,組合せ論的な等式を導いた.以上の応用として,特殊多項式に対するピエリ型公式を導いたのだが,その議論を23年度6月に行われる予定の研究集会Formal Power Series and Algebraic Combinatorics 2011(レイキャビク)のExtended abstractとしてまとめた.シューベルト幾何,および組合せ論的の両面で,他の研究成果との関わりが明らかになりつつあり,今後の研究の方向を示す意義がある. 成瀬弘はコクセター群の余不変式環に関するシューベルト多項式の組合せ論的研究をすすめ,同変シューベルト・カルキュラスを展開した.幾何学的な背景を抜きにしてもシューベルト幾何が展開できることを実際に示した.
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Research Products
(9 results)