2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540059
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
三上 健太郎 Akita University, 工学資源学部, 教授 (70006592)
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Keywords | ポアソン構造 / スカウテン括弧積 / ゲルファント・フックスコホモロジー / 群不変コホモロジー / ポアソンコホモロジー群 |
Research Abstract |
形式的ベクトル場の外積代数を余鎖体(cochain complex)とするGel'fand-Kalinin-Fuksコホモロジー群は定義は明確であるが,実際に計算を実行することは容易ではない。そこである幾何構造に注目するとか対称性に注目した同変(equivariance)な対象物に制限するなど,小さな余鎖体(cochain complex)に我々を制限することが考えられる。 その一つが,シンプレクティック構造から決まるハミルトンベクトル場を扱う場合であり,シンプレクティック多様体として2次元ユークリッド空間に限ると対称性として,自然に特殊線形群SL(2,R)が考えられる。 一方,シンプレクティック構造は、我々の研究対象である二階ベクトル場の特別な場合であり,ポアソン構造とポアソンコホモロジー群の(関係)の研究はほぼ未開の分野である。ポアソンコホモロジー群も,定義は明確なものの,計算には困難が伴うとの状況はGel'fand-Kalinin-Fuksコホモロジー群と同様である。従って,二階ベクトル場から決まるコホモロジー群の研究のために,2次元ユークリッド空間のSL(2,R)同変Gel'fand-Kalinin-Fuksコホモロジー群の研究を実施した。 森田茂之さん(東大数理)等の研究The Gel'fand-Kalinin-Fuks class andcharacteristic classes of transversely symplectic foliations (D.Kotschick and S.Morita)を参考にして,汎用的なMaple(数式処理ソフト)プログラムを開発し,新規にウエイト16までの計算に成功した。ウエイト18については,次数5と6の間の余境界作用素(co-boundary operator)の行列表現が確定していない。その原因の究明と解決策は未だ見出せない状況にある。
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Research Products
(2 results)