2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540087
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮嶋 公夫 Kagoshima University, 理工学研究科, 教授 (40107850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
與倉 昭治 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (60182680)
愛甲 正 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (00192831)
小櫃 邦夫 鹿児島大学, 理工学研究科, 准教授 (00325763)
伊藤 稔 鹿児島大学, 理工学研究科, 准教授 (60381141)
赤堀 隆夫 兵庫県立大学, 大学院・物資理学研究科, 教授 (40117560)
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Keywords | 複素解析幾何学 / CR構造 / 特異点 |
Research Abstract |
平成21年度は、具体例を踏まえての、孤立特異点の境界構造の変形の解析を行った。先行する研究を進展させる形で、有理曲面特異点の変形を境界構造の変形の観点から再構成した。特に、3次元球面の商空間として得られる有理曲面特異点の境界に対し、3次元球面上の不変球調和関数の観点から境界CR構造の変形空間の構成を行った。 特に、錐特異点構造を持つA(n,1)型特異点に対しては、4以下のnに対する変形空間のCR的記述、5以上のnに対する変形空間のArtin成分のCR的記述を行った。また、他のA(n,q)型、Dn型、例外型(E6,E7,E8)特異点の1次変形空間のCR的記述を行った。(A(n,n-1),Dn,E6,E7,E8型特異点の変形には障害が現れないので、これらについてはモジュライの主要部が記述されたことになる。)また、A(n,1)型特異点に対しては、その特異点解消空間上の複素構造の変形との関連をつける形での境界構造の変形が構成されており、本研究の視点下での構成の進展を見ている。その他に、(本研究の基盤をなしている)特異複素解析空間論の基礎固めとして翻訳書「シュタイン空間論」を出版した。 また、実接触構造を固定した上でのCR構造変形空間の構成に関して、赤堀隆夫(分担者)は(倉西正武氏によるコンパクト複素多様体の変形空間構成法の整備をも含んだ形での)構成法を展開中であり、その一部を日本数学会2010年年会函数論分科会特別講演として発表した。更に、本研究と関連した以下の研究が研究分担者によって行われた。 特異解析空間の不変量の構成、フィンスラー多様体に関する研究、開リーマン面のモジュライ空間のコンパクト化に係るEisenstein級数の退化に関する研究、テンソル代数の拡張に関する研究。
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Research Products
(14 results)