2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゲージ理論的手法によるアインシュタイン計量及びリッチフローの研究
Project/Area Number |
20540090
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
石田 政司 Sophia University, 理工学部, 准教授 (50349023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 正男 上智大学, 理工学部, 准教授 (80296946)
大内 忠 上智大学, 理工学部, 教授 (00087082)
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Keywords | アインシュタイン計量 / リッチフロー / ゲージ理論 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大きく2つに分けられる。 1.4次元多様体上のアインシュタイン計量及びリッチフローの解の振る舞いへのSeiberg-Witten方程式に付随する種々なゲージ理論的不変量の応用について研究すること。 2.Seiberg-Witten方程式に付随するゲージ理論的不変量の構成に関するホモトピー論的および代数幾何学的基礎付けについて研究すること。 上記の研究課題1については、4編の学術論文が専門雑誌に受理された(雑誌論文の項を参照)。特に4次元のアインシュタイン計量の非存在に関する論文では、2003年以来懸案であった問題「体積エントロピー項付きヒッチンーソープ不等式を満たすが、アインシュタイン計量を許容できない4次元多様体は存在するのか?」に肯定的に答えることができた。即ち、そのような性質を満たす4次元多様体が無限に存在することを具体例を構成することにより証明した。その証明の過程で、4次元多様体上のアインシュタイン計量の存在に対する新しい障害を証明し、さらに多様体の連結和の下での体積エントロピーの振る舞いについての公式を導き出した。また、リッチフローの解で非特異と呼ばれる非常に性質のよい時間大域解の存在、非存在問題についても研究を行った。特にそのような解の存在に対する新しい障害を証明するなど、新しい結果を得ることができた。上記の研究課題2については、関連する文献の精読を行ったが、具体的に研究を開始する段階に入れなかった。
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