2009 Fiscal Year Annual Research Report
ゲージ理論的手法によるアインシュタイン計量及びリッチフローの研究
Project/Area Number |
20540090
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
石田 政司 Sophia University, 理工学部, 准教授 (50349023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 忠 上智大学, 理工学部, 教授 (00087082)
都築 正男 上智大学, 理工学部, 准教授 (80296946)
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Keywords | ゲージ理論 / アインシュタイン計量 / リッチフロー |
Research Abstract |
研究計画に沿って、アインシュタイン計量及びリッチフローの研究を行った。 特に、アインシュタイン計量については、4次元多様体上のアインシュタイン計量の非存在に関するSambusettiの結果の一般化をゲージ理論的手法を用いて証明することができた。Sambusettiの手法は体積エントロピーを使ったリーマン幾何的な手法であり、我々の手法はそれとは全く異なる。特に、以前のSambusettiの結果ではカバーされていなかった、アインシュタイン計量を許容しないスピン4次元多様体の存在に関する新しい結果を得ることができた。これらの成果については、現在、論文を準備中である。また「反自己双対アインシュタイン4次元多様体は自明なSeiberg-Witten不変量を持つであろう」というLeBrun予想については、具体例の計算に終始した。今後の発展を期待したい。さらに、リッチフローに関する研究では、特に、Fang-Zhangによる予想を考察した。この予想の主張は、リッチフローの非特異解を許容するような4次元多様体が、オイラー数、符号数に関するHitchin-Thorpe型の不等式を満たす、というものである。予想自体は未解決であるが、そのHitchin-Thorpe型の不等式を満たすにも関わらず、リッチフローの非特異解を許容できないような4次元多様体が無限に存在することを、Seiberg-Witten方程式を応用して証明した。この成果についても、現在、論文を準備中である。
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Research Products
(5 results)