2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540106
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
道工 勇 Saitama University, 教育学部, 教授 (60207686)
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Keywords | 超過程 / 超拡散 / 測度値分枝マルコフ過程 / 長時間挙動 / 極限定理 / 消滅性 / サポート問題 / 作用素の臨界理論 |
Research Abstract |
1.超拡散過程に関して、(i)サポートの性質、(ii)長時問漸近挙動、(iii)再帰性・消滅性などの基本的な性質を研究すること塗目的としている。具体的な超拡散のモデルに対して、以下の2つの結果を得た。 2.従属空間運動に付随した超過程のクラスを対象とし、対象過程のマルチンゲール問題による特徴付け妻考えて、そのマルチンゲール項の具体的表現を用いることにより、対象移入超過程に関する指数型重み付き期待値の上方評価の長時間漸近挙動を調べ、それに関する極限定理を証明した。 3.発散型の2階の放物型偏微分作用素に対応するL拡散に付随して定まる超拡散過程を対象とする。質量生成機構に関係する項も考慮に入れた拡張型微分作用素に対する一般化第1個有値を定め、その具体的表現について調べた。またこの固有値が正を仮定した条件の下で、対象超過程の重み付き1次モーメント量の漸近挙動について研究し、その長時間退化性を示す極限定理を証明した。 4.上記対象過程においてその第1固有値が正であるということは、その超過程が消滅性よりは少し弱い局所消滅性を持たないことを意味する。この状況下において、長時間挙動として対象確率過程が退化性をもつことは、再帰性・非再帰性による分類論の観点から大変興味深い結果である。
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