2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540110
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
藤田 岳彦 Hitotsubashi University, 大学院・商学研究科, 教授 (50144316)
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Keywords | ブラウン運動 / ランダムウォーク / 伊藤公式 / Stock Option / Black Scholes Model / 無限分解可能分布 / Gamma Convolution |
Research Abstract |
平成21年度は、三篇の論文を発表した。一つ目は筆者が見つけた「離散伊藤公式とその応用(数値解析における理論・手法・応用)」で石村直之氏との共著である。離散伊藤公式の使用により議論が著しく簡単できれいになり、他のHJB方程式への応用も現在研究中である。二つ目の「Valuation of a Repriceable Executive Stock Option」は、石井昌宏氏との共著で、エキゾティックなストックオプションの価格付けについて研究した。経済全体に左右されない部分に関するストックオプションを考案しその価格付けを行ったもので実務上も有益でありさらなる発展研究も続けている。三つ目の「A discrete analogue of two "dual" continuous GGC」は無限分解可能性、自己分解可能性を離散に値をとるランダムウォークのある汎関数で調べたもので、これまでの無限分解可能分布論では離散値においてあまり具体例は知られていなかったのであるが、面白い具体例を与えている、さらに、発展研究として離散値確率変数に対する自己分解可能性についても現在研究中である。また、まだ論文は準備中であるが 数理ファイナンスへの応用として新しい金融商品Restart Optionというものを考案し(これは、従来の危険なエキゾティックオプションよりかなり安全なオプションである)、それの金融商品的意義、背後にある数学理論について、東京、京都、モスクワにおいて開かれた国際シンポジウムで発表を行った。
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Research Products
(7 results)