2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540111
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
町田 元 Hitotsubashi University, 大学院・商学研究科, 教授 (40090534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 秀記 一橋大学, 大学教育研究開発センター, 教授 (30108188)
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Keywords | 離散数学 / 普遍代数 |
Research Abstract |
本研究は,数学的クローン理論の中心的テーマの一つである極小クローンの分類を目指した研究である。極小クローンは,1個の関数によって生成されるクローンであるが,その分類は極めて複雑,難解である。我々は,研究の方法として,基礎の集合に有限体GF(k)の構造を導入し,極小クローンを生成する関数,すなわち,極小関数を有限体上で定義される多項式として扱い,その特徴づけを試みるという新しい視点からの方法を採用した。 本研究の出発点となるのは,基礎集合の要素数kが3の場合についてのB. Csakanyの結果である。我々は, Csakanyの結果の一般の場合への拡張,一般化を試みた。 20年度には,2変数idempotent関数および3変数majority関数によって生成される極小クローンに的を絞り,それらの分類を目指す研究を行った。 (1) 3変数majority関数に関する研究 k=3の場合,3変数majority関数によって生成される極小クローンは7個ある。そのすべてに対し,極小関数となる多項式を一般の場合に拡張するという成果を得た。ハンガリーのT.Waldhauser博士の協力を得たことが研究を進める上で大変有効であった。 (2) 2変数idempotent関数に関する研究 k=3の場合, 2変数idempotent関数によって生成される極小クローンは48個ある。これまでに,これらのうちのおよそ10個の極小クローンに対し,その一般化となるGF(k)上の極小多項式を求めることができた。
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Research Products
(11 results)