2009 Fiscal Year Annual Research Report
振動場ダイナミクスの多様性に挑む新たな予測手法の確立
Project/Area Number |
20540116
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小川 知之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (80211811)
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Keywords | ウェーブ不安定化 / 反応拡散系 / 不変トーラス / 球面対称標準形 / 分岐解析 / 擬似回転波 |
Research Abstract |
拡散結合系での多様な動的パターンの大域的分岐解析手法の確立とパターンの予測・制御が本研究の目的である。特に、動的パターンの現れる振動場拡散系に着目しそこで起きるウェーブ不安定化による分岐解析を中心に行っている。その際に解が多重ホップ分岐で生じるのでトーラス型の分岐構造の追跡が必要になる。1次元円周上での問題の場合でも、回転波だけでなく定在波や異なるモードの含まれる変調波などの擬似回転波が発生する。このようなものはSO(2)対称な不変トーラス上の軌道として現れる。これらの結果を「非線形現象と微分方程式パターンダイナミクスの分岐解析」として本にまとめ出版した。 さらに、球面上でのウェーブ不安定化の解析で必要なSO(3)対称な標準形についてその分岐解析の研究を進めた。SO(3)標準形をSO(2)標準形に縮約してダイナミクスの全貌がSO(2)標準形で解析できることがわかり、それに基づいて分類を行った。また回転軸方向の対称性が崩れたときの分岐構造の変化も解析した。
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Research Products
(3 results)