2010 Fiscal Year Annual Research Report
対称統計量の漸近理論を用いた時系列解析における変化点分析の研究
Project/Area Number |
20540140
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
金川 秀也 東京都市大学, 知識工学部, 教授 (50185899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
税所 康正 広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70195973)
前園 宣彦 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30173701)
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Keywords | 変化点解析 / 混合性 / U-統計量 / Fuzzy Clustering / AIC / 非線形回帰分析 / SDE / Ginzburg-Landau equations |
Research Abstract |
数理ファイナンスのようなランダムデータの時系列解析において、データの基本的な性質が変化した時点(change-point)を発見することは、その後の迅速な戦略の変更のために必要不可欠である。平成22年度は、この目的のために時系列におけるパラメータの変化点を推定する方法について研究した。ここでの時系列は、ARモデルのような古典的な線形モデルだけでなく、ARCHモデル、GARCHモデルのようなボラティリティ変動モデルや確率微分方程式で表される時系列データも含まれ、これらのパラメータの変化点について考察した。この成果について次の論文を発表した。本研究のために,クラメール・フォンミーゼス統計量など多くの重要なノンパラメトリック統計量を含む対称統計量について考察した.特に独立性を持つ確率変数列に対するU-、V-統計量の漸近的な性質は従来から詳細に調べられてきたが、本研究では時系列解析への応用のために,特に従属性を持つ場合について研究を行った. 変化点解析は株価などの経済時系列解析に対して有用である。Proc.Neural,Parallel and Scientific Computations,Vol.4(2010)に発表した論文では、反射壁ブラウン運動を変形した準反射壁ブラウン運動を用いて行動ファイナンス理論に基づく株価数理モデルを構成し、トレンドの変化点解析に応用した。本研究の応用の一つとして,ファジィ理論に基づく曖昧なデータの最適クラスターの決定方について研究し、AICを用いた方法を提案した。この方法は時系列を大きな変化の少ないクラスターに分解することで、変化点解析にも応用できると考えられる。
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Research Products
(5 results)