2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540144
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
二宮 広和 明治大学, 理工学部, 准教授 (90251610)
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Keywords | 反応拡散系 / 爆発問題 / 解の大域的存在 / 反応律速極限 / 進行波解 / 全域解 |
Research Abstract |
本研究では,反応拡散系に関する3つについて研究している.まず,解の大域的な挙動に関して,単独反応拡散方程式の解の大域的存在のための必要十分条件を調べて,部分的な結果を得た。また,ある2成分反応拡散系の爆発問題に関して共同研究を行い,論文を執筆中である.この反応拡散系の解が大域的に存在するための初期値の条件や爆発するための初期値の条件について研究している. 次に反応拡散近似については,3成分の反応拡散系の急速反応極限の問題を村川秀樹氏(金沢大学)と共同研究を行って,論文にまとめて発表した.方程式の成分が増えるため,極限をとったときの退化の度合いが高くなることによって,これまでとは違った極限方程式が出てくることを証明した研究である.そのため証明も,これまでとは異なっている.3つ目のテーマである反応拡散系のアトラクターに関する研究としては,1次元の多成分協調拡散系の解の挙動に関する研究を行った.これについては,パリ南大学で開催された研究集会で講演を行った.この研究については,論文を投稿中である.この発展として,多成分協調拡散系の全域解に関する研究にも取りかかっている.また,非平面進行波解に関する研究について,ハンガリーで開催された研究集会で口頭発表を行った. また,研究集会「散逸系の数理---解構造と大域挙動---」を数理解析研究所において2010年11月15日~17日の日程で開催した.反応拡散系のアトラクターの研究に関係する国内外の研究者と最新の研究に関する情報交換・討論を行った.
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Research Products
(3 results)