2012 Fiscal Year Annual Research Report
マルチンゲール理論が描き出すBanach関数空間の構造
Project/Area Number |
20540160
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
菊池 万里 富山大学, 理工学研究部(理学), 教授 (20204836)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | マルチンゲール / Banach関数空間 / ノルム不等式 / 再配分不変空間 / Boyd index |
Research Abstract |
平成24年度に実施した研究の結果,次の成果を得た。 1 XをBanach関数空間とし,その弱空間をw-Xで表す。平成22年度に実施した研究により,すべての完全加法族に関する条件付平均作用素の族がBanach関数空間Xからその弱空間w-Xへの一様有界な作用素の族となる為の必要十分条件が得られている。また,この条件は,マルチンゲールの極大関数に関する(Xに於ける)弱型不等式が成り立つための必要十分条件でもある。この結果の証明を改良し,更にいくつかの反例を付け加えて論文にまとめ,クロアチアの国際誌に投稿した。この論文は既に掲載されている。 2 マルチンゲールfと絶対値が1を超えない可予測過程vに対して,fのvによるマルチンゲール変換をv*fで表す.平成23年度に実施した研究により,Banach関数空間Xに於いて,v*fのノルムとfの概収束極限のノルムの間に,ある種の不等式が成り立つ為の必要十分条件を得たが,その証明を改良して論文にまとめ,ハンガリーの国際誌に投稿した。この論文は近々掲載される予定である。 3 マルチンゲールfに対して,その極大関数をMfで表す。平成23年度に実施した研究により,二つのマルチンゲールf,gの間にMg≦Mfなる関係があるとき,gの概収束極限のノルムがfの概収束極限のノルムのある定数倍を超えない為の必要十分条件が得られている。この結果の証明を改良して論文にまとめ,スロバキアの国際誌に投稿した。この論文は掲載されることが決定している。 4 マルチンゲールfに対して,その二次変分をSfで表す。二つのマルチンゲールf,gの間にMg≦Mfなる関係があるとき,SgのノルムがSfのノルムのある定数倍を超えない為の必要十分条件を得た。この結果を論文として発表する為,現在準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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