2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540171
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
廣川 真男 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70282788)
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Keywords | シュレディンガー作用素 / スペクトル解析 / 共振器量子電磁気学 / 回路量子電磁気学 / 特異点 / 強結合領域 / 場の量子論 / 非可換振動子 |
Research Abstract |
今年度は,行列係数を持つシュレディンガー作用素のスペクトルに現れる特異性を調べた。ここで扱った数学的モデルは,ある形状を持っcavityの中に閉じ込められたある1モードのマイクロ波と2準位人工原子の相互作用を記述する。より詳しくは,circuit QEDと呼ばれ、超伝導回路上で共振器量子電磁気学(cavity QED)を実現したものである。 本年度得られた結果によると,「結合定数には有効相互作用の種類が変わる特異性があり,一つは,結合定数に関するある特異点を境に回転波近似が有効である領域と、そうでない領域があり、結合定数がその特異点を越え大きくなる(超強結合領域に入る)と、反回転波近時の項の影響がエネルギー・スペクトルの中に見え始める。この影響を今年度は調べ、超強結合領域で有効な近似法を得た。
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