2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540180
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
阿部 誠 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (90159442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 唯史 広島大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (30226196)
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Keywords | 複素空間 / シュタイン空間 / シュタイン多様体 / 有理型凸性 / 岡・グラウエルトの原理 / 強い円板的性質 |
Research Abstract |
阿部誠は,シュタイン空間における有理型凸性に関連して,以下の成果を得た。 1.純n次元被約シュタイン空間Xの開集合Dが2条件(i)H^k(D,O)=0(2≦k≦n-1);(ii)正の次元の複素リー群Gが存在してH^k(D,O^G)→H^k(D,(E^∞)G)は準単射である,をみたすための必要条件に関する新しい結果を得て,特に,Xがシュタイン軌道体の場合に,これらの条件をみたすDが局所シュタインであることを示した。このことは,2次元シュタイン多様体の領域のシュタイン性の岡・グラウエルトの原理による特徴付けに関するKajiwara-Nishihara(1979)の定理の高次元化であるとともに,シュタイン軌道体の場合への一般化である。これらの内容の詳細を「Annali di Matematica Pura ed Applicata, Ser.4 (Online first)」に掲載した。 2.Rを単葉型開リーマン面,DをRの開集合とするとき,DがRにおいて強い円板的性質をみたすことと,Dの任意の連結成分がRにおいてルンゲであることの同値性を証明した。また,この事実の準単葉型1次元シュタイン空間への一般化を与えた。更に,必ずしも単葉でない開リーマン面に対しては,この同値性が成立しないことを示す反例を与えた。これらの内容の概要を「13th Conference on Real and Complex Analysis in Hiroshima」で発表した。
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Research Products
(9 results)