2010 Fiscal Year Annual Research Report
解析・調和関数空間の構造とその上の作用素の性質の研究
Project/Area Number |
20540185
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
大野 修一 日本工業大学, 工学部, 准教授 (20265367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80120963)
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Keywords | 荷重合成作用素 / 合成作用素 / 乗法作用素 / コンパクト作用素 / Hardy空間 / Bloch空間 / disk環 / Bergman空間 |
Research Abstract |
1. 合成作用素の集合の位相構造」の問題については、disk環上の2つの荷重合成作用素の差のコンパクト性を特徴づけた。これは、有界解析関数空間の場合で使えた「弱収束定理」が成り立たないため、新しい知見が必要であった。また、この結果はさらに、泉池教授と「有界解析関数空間上の荷重合成作用素の和」についての研究に発展し、有界解析関数空間とdisk環との間の関係に注目を与えることになった。Bloch空間では、合成作用素の線形結合のコンパクト性について、細川卓也(茨城大・工)、Pekka J. Nieminenn(フィンランド、ヘルシンキ大)らと特徴付けた。有界解析関数空間上の合成作用素の差のコンパクト性は、有界解析関数空間とBloch空間の間の合成作用素の挙動と関係しているが、細川と荷重合成作用素の差の有界性、コンパクト性についても考察した。2.泉池教授、Nguyen Quang Dieu(ヴェトナム、ハノイ教育大)との共同研究で、異なる多次元Hardy空問の間の合成作用素の有界性、コンパクト性について特徴付けた。またこの結果が、Hardy空間上の荷重合成作用素の有界性に関係している知見を得た。3.Hardy,Bergman空間を拡張した「ある再生核をもつ解析関数空間」からBloch空間への荷重合成作用素の有界性,コンパクト性について,海外研究協力者であるKarel Stroethoff(米・モンタナ大)と完全な特徴付けを行なった。引き続き、weighted Dirichlet空間からBloch-type空間への荷重合成作用素の性質を考えることとなった。
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Research Products
(14 results)