2008 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータを活用した作用素不等式の開発・発展とその応用
Project/Area Number |
20540189
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
古田 孝之 Tokyo University of Science, 理学部, 教授 (40007612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 昌宏 東京理科大学, 理学部, 講師 (50318200)
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Keywords | 作用素不等式 / log-majorization / Lowner-Heinzの不等式 / 古田不等式 / 一般化古田不等式 |
Research Abstract |
有用な「作用素不等式」とその「更なる発展や精密化」そして「その応用など」を推進することが我々の研究の目的であります。これまでに得た我々の成果を以下簡潔に述べてみます。 1.「generalized Furuta inequality」の2変数の単調性を示す範囲を超えたある領域での未解決問題を解決すことができた。 2.「generalized Furuta inequality」の更なる発展を得た。それを「log majorization」へ応用して従来の結果を大きく発展させた。 3.「Lowner integral representation」を使用しないで簡単な因数分解のみを用いて 「operator monotone function」 を構成することができた。 4.「T^2=T」や「T^2=0」を満たす作用素の「polar decomposition」の構造を詳しく決定することができた。 5.今までに得られた「作用素不等式」に関連する成果を簡潔にまとめた「brief survey」を論文としてまとめたが、その中の具体的な例をMathematicaを使って構成できた。 純粋数学は机上で紙と鉛筆があれば出来るというのは、もはや限界があります。上記の今回の我々の成果1.〜5.は正しく証明に至る前の段階でこれらをMathematicaで「do loop」を用いて何百万回のデータを検証する手法が大いに役立ったと考えております。このように確信に裏付けられれば「予想」は「定理」に昇格できそうだと大きな望みがわき「証明」をつけるために、全力で没頭できるわけです。この研究の方法を今後も大いに活用したいと思います。
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