2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540218
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
古谷 賢朗 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70112901)
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Keywords | non-holonomic subbundle / sub-Riemannian多様体 / sub-Laplacian / heat Kernel / spectral zeta function / zeta-regularized determinant / ベキ零リー群 / Grushin type operator |
Research Abstract |
(1) 古谷が2003年の論文(Determinant of Laplacians on Heisenberg Manifolds, Journal of Geometry and Physics, Vol.48)で直積リーマン多様体のラプラシアンのゼータ正則化行列式の一般公式を得たが、これを拡張して、サブリーマン多様体の直積の場合のサブラプラシアンのゼータ正則化行列式の一般公式を得た。このために、高々一次の極のみを持つ有理型に解析接続可能なディリクレ級数の積が又一次の極のみを持つ様子を一般的に研究し、サブリーマン多様体とリーマン多様体の直積でもサブラプラシアンのスペクトラルゼータ関数は一位の極のみを持ち、更に原点で正則であることを証明し、クロネッカーの第二極限公式の拡張と見なせるゼータ正則化行列式の一般公式を、Kodaira-Thurston多様体の場合を含むいくつかについて具体的に書き下した。 (2) サブリーマン構造が平行化可能でそこからのサブマーションがあったときにサブラプラシアンに付随するグルシンタイプ作用素と呼んでいる、底空間上に準楕円型作用素が定義出来る一般状況を考え、それらの陪特性曲線の局所的な関係を明らかにした。具体的な場合、特にベキ零リー群とその商空間、また3次元球面と2次元球面等の場合に、陪特性曲線を等周問題の解としての解釈に基づき大域的にすべて決定した。また2次元球面上のグルシンタイプ作用素(spherical Grushin operator)の熱核に対する無限級数表示も得たが、この母関数にあたる関数を複素ハミルトンヤコビ方法を用いて構成することが今後の問題の一つとして残った。
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Research Products
(3 results)