2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540227
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
蜂巣 泉 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (90135533)
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Keywords | 超新星 / 連星系の進化 / 銀河の化学進化 / 恒星風 / 超軟X線源 / 中質量星 |
Research Abstract |
本研究の目的は、最新の観測結果を統一的に説明する、新しいla型超新星の進化経路を構築し、超新星の起源を理論面から解明することである。 Ia型超新星は、唯一、遠方まで達する標準光源として宇宙膨張則の決定に使われているだけでなく、銀河の化学進化においても重要な役割を果たしている。しかし、どのような星C親星")がla型超新星として爆発するのか、に関しては、現在のところ決定的な結論が出ていない。まず、この研究においては、 (1)質量降着白色綾星から吹く新星風によって、伴星表面からガスが剥ぎ取られる効果を新たに連星進化に適用する。このことによって、伴星から白色綾星への質量移動率が大きく抑制される。この効果を連星進化の計算に取り入れることにより、今まで考えられてきたものより重い(5-6太陽質量の)伴星が安定に質量移動を行えること、剥がされたガスは軌道面にたまり、トーラス状の星周物質を形成することなど、を示すことができた。(2)これを実際の連星系に適用し、連星系の進化を追いかけた結果、Ia型超新星の星周物質問題、および1億年ほどの若い年齢のla型超新星の存在などを統一的に説明することができた。これらの結果は、二つの論文(2008年、ApJ、679、1390および2008年、ApJ、683、127)としてすでに出版した。今後は、さらに、金属量依存性を調べることで、宇宙の化学進化において、Ia型超新星の果たす役割を明らかにすることを目指している。
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Research Products
(4 results)