2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540231
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高原 文郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20154891)
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Keywords | 粒子加速 / ビーム不安定 / 超新星残骸 / 無衝突衝撃波 / ガンマ線連星 / パルサー星雲 / ガンマ線天文学 / ジッター放射 |
Research Abstract |
1. 活動銀河のフレア現象と類似した我々の銀河中心核のフレア現象のモデルを提案した。このモデルでは赤外線もX線もともに放出されたブロップにおけるシンクロトロン放射である。 2. 超新星残骸衝撃波の上流に、加速された宇宙線により形成されるプリカーサー領域における、中性粒子のピックアップイオン形成とその粒子加速機構への影響について調べた。 3. 超新星残骸からのGeV-TeVガンマ線放射の多くは、周囲の分子雲からの輻射を見ていると考えられる。超新星残骸で加速された陽子が分子雲中まで到達する過程について、宇宙線の流れによるアルフベン波の励起の影響を含めた伝播の振る舞いを調べ、宇宙線は残骸の周囲に長期間閉じ込められ、宇宙線のハローが形成されることを示した。 4. パルサー星雲のスペクトル進化のモデル計算を行い、いくつかの天体との比較検討を行った結果、どの天体でも磁場のエネルギーが粒子のエネルギーに比べ数桁小さいこと、電子数供給率がパルサー磁気圏モデルからの予想値よりも1桁以上大きいことを見出した。 5. ガンマ線連星LS5039についてTeV, GeV, X線の間の軌道位相に連動した相関反相関を定性的に説明するモデルを作った。他の類似天体への適用も調べている。 6. 乱れた磁場中での荷電粒子の拡散的運動やジッター放射の数値的な研究を開始し、拡散係数や輻射スペクトルの計算を行った。輻射スペクトルについては、2重べき型にシンクロトロン型が重なる形になる興味あるパラメータ領域があることを見出した。
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Research Products
(7 results)