2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540247
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石橋 延幸 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (70211729)
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Keywords | 超弦理論 / 弦の場の理論 / D-ブレーン |
Research Abstract |
光円錐ゲージの超弦の場の理論はtree振幅でさえ計算すると発散してしまう。この発散は、弦の相互作用点に存在する超対称チャージによるものであり、多くの超弦の場の理論に同様な問題がおる。今年度の研究において、我々はこの発散は次元正則化の方法を用いて取り扱えることを示した。 次元正則化では時空の次元をずらしてしまうため、一見、超弦理論のような時空の次元について制限がおる理論には適用できないように見える。しかし、光円錐ゲージの理論はゲージを固定した理論であるため、時空の次元を臨界次元からずらした理論はローレンツ対称性がないことを除けば何の問題もなく定義できる。我々はまず、時空の次元をずらすことによって、tree振幅の発散が正則化できることを示した。 発散が正則化されても、次元を本来の次元に解析接続する際に振幅に発散が現れると、これを相殺するためにカウンタータームを作用につけてやる必要が出てくる。正財化かゲージ対称性等の対称性を保っていると、カウンタータームの形が制限される。我々は、光円錐ゲージにおける次元正則化は高い対称性を保っており、少なくとも(NS,NS)セクターのtree振幅を計算する際には、作用にカウンタータームをつけなくても欲しい結果をもたらすことを示した。 この結果は、弦の場の理論の様々な応用において非常に大きなインパクトをもたらす結果であると考える。
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Research Products
(6 results)