2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540251
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
佐藤 丈 Saitama University, 理工学研究科, 准教授 (60322294)
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Keywords | フレーバーの破れ / 統一理論 / ゲージヒッグス統一 / 余剰次元 / 商空間 / LHC |
Research Abstract |
標準理論の枠内では、かなり不自然に見える形でヒッグス粒子は導入される。それを自然に説明する模型の枠組みの一つとして、高次元のゲージ理論を考えそのゲージ場の余剰次元方向の成分であるとするゲージヒッグス統一という考え方がある。この考え方に則り、S2という余剰空間上で、SO(12)統一理論を考えた。S2自体あまり考慮の対象にならないが、さらにこの研究では、通常は考えない境界条件の取り方についても詳しく検討し、それをうまくとることによって、標準理論一世代が自然に出てくること、ヒッグスも標準理論のそれが導けることを見た。そしてそのようなヒッグス粒子の質量に対しての予言も得た また、このような商空間を余剰次元として持つ模型の一般論として、Coset Space Dimensional Reduction法というのがあるが、それに則って、他にどのような模型が可能かについて、商空間の次元が10次元である場合に、全ての商空間に対して調べた。 さらに、この手法のもとでは、フェルミオンのカイラリティが実表現から出発すると得られないため通常考慮されていない8次元商空間においても同様の解析を行い、どのような模型が実現可能かについて網羅的に調べた。その結果、超対称性を導入した非線形模型におけるE7大統一理論に近い構造が得られる場合があることが分かった。
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