2010 Fiscal Year Annual Research Report
余剰次元理論における新しいモデルの構築とLHC・ILCに向けた解析
Project/Area Number |
20540272
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
波場 直之 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00293803)
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Keywords | 余剰次元理論 / LHC実験での検証可能性 / ダークマター / ニュートリノ世代構造 / バリオン数生成 / 5次元超対称性理論 / 超対称性の破れ / ゲージ・ビッグス統一模型 |
Research Abstract |
本研究の目的は、素粒子の標準模型の背後にある新しい物理(new physics)の探求を、主として模型構築の見地から行い、LHC・ILC実験でどの様に観測されるかを解析することである。この目的に向かって研究計画をたてて、研究を行った結果、今年度は主に以下の研究実績が得られた。 1. ニュートリノとYukawa相互作用をするHiggs doubletの真空期待値が小さいが故に、ニュートリノの微小質量が導出される新しい機構と模型を構築した。更に、加速器実験等での観測可能性を解析した。 2. 高エネルギーの宇宙線にAnomalyが観測されたことを受け、そのAnomalyをクォーク・レプトンの質量構造を生成する役割を果たす新粒子が引き起こす機構と模型を構築した。更に、この模型での宇宙線のフラックスの解析を行い、観測結果を非常によく再現することを確認した。 3. 余剰次元ゲージ理論の枠組みで、境界条件でゲージ対称性を部分的に破る場合、この条件で重くなったゲージボソンの散乱振幅のエネルギー依存性の解析を、Wilsonライン位相をパラメータにして、おこなった。この解析により、高次元ゲージ理論における等価定理に対する理解を深めることができた。 4. SO(5)×U(1)ゲージ・ビッグス統一模型で、反周期境界条件を持つ場が、ダーク・マターの候補になり得ることを示した。更に、ダーク・マターのrelic abundance等の解析をおこない、このシナリオの観測可能性を調査した。
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Research Products
(13 results)