2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代標準模型の構成-SUSY SO(10)GUT
Project/Area Number |
20540282
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
福山 武志 Ritsumeikan University, 立命館グローバル・イノーベーション研究機構, 教授 (40167622)
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Keywords | 次世代標準模型 / SO(10)GUT / SUSY GUT / Hybrid Inflation / BEC宇宙論 / Dark Matter and Dark Energy |
Research Abstract |
超対称SO(10)GUTによる次世代標準模型の実現に向けて平成21年度の研究実績を報告します。 特に、Okada氏(Alabama大)とアラバマ大学で討論した結果をNon-thermal Leptogenesis in a simple 5D SO(10)GUT. (arXiv:1003.2691)として、JHEPに投稿中です。 これは、一連の5D SO(10)GUT模型の中で、残された大きな問題、Leptoqenesisを論じたものです。次世代標準模型のエネルギースケールは10^{15-16}GeVで、理論的にも観測的にも、必然的に宇宙論の進展と密接につながっています。 ここでは,hybrid inflation模型の枠でleptoqenesisを通したbaryogenesisが論じられた。 重要な点ば、観測されたn_B/s=0.87\times 10^{-10}から最も軽いニュートリノの質量に対する制限がつくことです。 ここでは、またDark Matter候補として、neutralinoの質量も与えられています。 ただ現在の観測(特にWMAP7years)などからも、まだWIMPがDark Matterであるとの確証は得られれていません。事実 森川氏とのStagflation--Bose-Einstein condensation in the early universe.では、1-10^{-5}eVのDark Matter候補が、BEC凝縮のDark Matter、Dark Enerqy模型として挙げられています。これについては、ソール大で,axionの可能性について、J.E.Kimと連日議論しました。 但し、我々が世界に先駆けて提唱してきた,renormalizable minimal SO(10)GUTは、4次元では、否定されたということではなく、不満足の部分があり、1つの拡張として5次元を考えているということで、4D模型でのすばらしい予言性は、4Dにおけるその模型の真実の一半を示しています。 その細かいずれをどういう方向で解決するかということが問われているのです。 このあたりは、とても広範で深い洞察が必要で、長い蓄積のある我々でしか突破できない点だと自負しています。もちろん最終的な解決の本質は、誰にも理解できるものであるはずですが。
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