2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540283
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
太田 信義 Kinki University, 理工学部, 教授 (90167304)
|
Keywords | 超弦理論 / ブラックホール / 特異点 / 宇宙物理 / インフレーション |
Research Abstract |
今年度は、まず宇宙論的な新しい解を構成することから始め、宇宙空間中の磁場の期限について考察を行った。これらは学術誌JCAPとPhysical Review Dにそれぞれ掲載された。 さらに、研究計画でも述べた重力からの寄与がアインシュタインテンソルに限らず、量子効果によるアインシュタイン曲率テンソルの高次項(たとえばガウスボネ項)が入ったときのブラックホール厳密解を一般的に解析した後、それを数値的に求めた。これを、宇宙項が無い場合で空間が球対称な場合、宇宙項が負の場合で、空間の曲率が正の場合、0の場合、負の場合について解を求め、それらの性質について詳しく調べた。これらは、学術誌Progress of Theoretical Physicsに掲載されたもの2編、現在投稿中のもの1編、現在解析が進行中で近い将来に発表予定のものが2編ある。 またその応用として、クォークグルーオンプラズマにおける剪断粘性率とエントロピー密度の日を計算し、これまでこの量には下限があると言われていたが、量子効果のためにそれが破れることを示した。この結果は、学術誌Physical Review Dに掲載された。これは上記のブラックホール解を、ゲージ重力対応によって物理的な状況に応用したものであり、上記の解はさらに多くの応用を持つものと思われ、重要であり、今後の発展が期待される。 それ以外に、以前行っていたブレイン解の解析を継続し、時間と空間に同時に依存した解を発見した。これは現在発表準備中である。
|
Research Products
(12 results)